先日、シンクタンクの代表的なフェローの一人である我らが相模師範と話す機会がありました。 師範は瞑想を実践・指導していく過程で誰にでも安全に実践できる瞑想法としてカリキュラムを構築し、これを印瞑想と名付けて提唱しています。
忍びの瞑想はとても強力であったためつい最近まで秘伝として外部に出ることはなかったものですが、印瞑想でエネルギーの流れの意識的に導くことでその効力はだれにでも活用できるものになります。
忍びが印を組んで瞑想し、それが深くなると脳波にθ波が現れることが科学的に証明されているんです。 忍びはほとんど眠っているように見えますが、実は頭は活発に活動してていることがわかります。特にワーキングメモリーに違いが出ると発表されています。 印瞑想は内なる自分に活力を与えてくれます。
精神集中や瞑想において「呼吸」が重要な役割を果たすことは、多くの人が知っています。
心身の関わりは非常に密接ですから、印を結ぶことによって体内のエネルギーを増幅し、瞑想を深めてゆくことができます。
印で手の感覚を高めることに集中すると、自分自身の中にエネルギーの流れ感じることができリラックスしながら、より強い集中力を感じるようになります。 瞑想によって各々の可能性を見出し、開発していくことができます。
基本的な印は5つあります。
1. 独鈷印 リラックス効果を高める。
2. 穏形印 安心感を高める。
3. 刀印 剣のムドラーで集中力を高める。
4. 外縛印 強度を高める。
5. 内縛印 これは自分自身を内省することを誘導するものです。
ここでは、「心」「体」「共鳴」の3つの呼吸の分類を紹介します。
1. 心。心を強くすることに重点を置いています。
そのために、「二重息吹(ふたえいぶき)」に焦点を当てて実践します。
2. 体。肉体的に強化します。
そのために、陰陽呼吸を学びます。
3. 共鳴。集中力・記憶力を高め、"氣 "を回復させる。
心身の均衡を保つことを目指して、基本的な瞑想の「オーム(Om)」を唱えます。
瞑想の目的
(1)自律神経機能を向上させる。 印瞑想と深い呼吸で体幹を緩め、体の機能を正常化させる。
(2)自律神経機能はもちろん、心と体をコントロールする。
瞑想は、自分の意識・潜在意識を直接・間接的に感じ取ることができるようになります。 練習を重ねることで、自制心と自己管理能力が身につきます。
(3)自然や他者と調和する。
瞑想は、目的を実現するために役立ちます。 安定した感覚を養い、他者と良好なコミュニケーションを保ち、自然との調和を可能にします。
「印瞑想」の本格的に取り組む人たちを対象にした指導免許の取得のセミナーも開催しています。
忍びの侍は、時代のニーズに合わせながらも、先人が培ってきた知恵と文化を守り続けています。 そのひとつが印瞑想です。